この記事では、ウィーンで生活する上で欠かせない公共交通機関のチケットの買い方について紹介します。
ウィーンは歴史ある街ですが、最近では電子化の流れが広まっています。ウィーンでは、トラムやバスなどの公共交通機関を利用する際に、WienMobil (英、独)というアプリを使って電子チケットを購入することができます。このため、切符や定期券を持ち歩く必要はありません。物理的なチケットは、乗車時および乗り換え時に正しく打刻をしなければ罰金に課されます。またシステムを理解したり打刻機を探したりすることも難しく、切符を物理的に購入する利点はないため、この記事では特に電子チケットに焦点を当てて紹介します。
また、いつも券売機は空いていますが、たまに以下のように行列ができていることがあるので、旅をスムーズにするためにも電子チケットをおすすめします。
注意点
WienMobilで購入したチケットは"Wiener Linien"(ウィーン市交通局)が運営する交通機関のみ乗れます。それにはウィーン中心地域内の、Wien Lokalbahn(ウィーン地方鉄道, 通称WLb)が運営しているBadner Bahn(Vösendorf-Siebenhirten行きのみ)やオーストリアの国鉄であるÖBBのS-Bahnも含まれます。その他のÖBBが提供するREX(Regional Express)や観光客用のバスなどに乗りたければ別途チケットを買う必要があることに注意してください。
1. WienMobilのアプリをダウンロードする
WienMobilというWiener Linenerの公式アプリをダウンロードします。
- App Store (iOS)
- Google Play Store (Android)
このアプリは日本にいてもダウンロードをすることができるので、ウィーンへ渡航前に用意すると良いでしょう。
2. Wiener Linienアカウントを作成する
アプリを開いて、以下のようにログイン画面に遷移します。
iPhoneなど本体の設定によってテーマがライトモードまたはダークモードになっているかもしれません。私の環境ではダークモードになっていたため背景などがブラックになっています。
ログイン画面までたどり着いたら、フォームの右上の「Create Account」を選択します。
あとはアカウントを作成するだけで、特に悩むような項目などありません。自分はApple IDでアカウントを作成しましたがお好みの方法でアカウントを作成してください。
アカウントが作成できると、チケットを購入できる状態になります。
先程の画面からチケットショップに遷移します。
3. チケットを選ぶ
一つ先に知っておくべきことは、公共交通機関の料金体系です。日本のように乗った距離や区間によって料金が決まっているのではなく、(乗り継ぎも含めて)一回の乗車であれば単一料金になっています。その料金をベースに乗り放題券の値段が決まります。
チケットの種類については次の記事を参照ください。
WienMobilで買えるチケットの種類
WienMobilで購入できるチケットには、1回限りの乗車券や時間券、観光客向けの乗車券、空港利用客....
4. 支払い
チケットを選んだらチェックアウトをして決済に進みます。2023/09/06時点で以下の決済方法に対応していました。
- Apple Pay
- 各種クレジットカードおよびデビットカード(対応ブランド: MasterCard, Visa, America Express, Diners)
- EPS
- PayPal
私はApple Payを使ってLINE Payのクレジットカードでチケットを購入することができました。私の周りで楽天カードで決済を失敗している人がいらっしゃったのでカードによっては上手く行かないかもしれません。
チケットが購入できたら、チケット一覧のページに購入したチケットが表示されます。
5. (求められたら)チケットの提示
チケットを抜き打ちで車内でチェックされます。WienMobilを開いて、チケットを選択してください。
QRコードが表示されるので、そのQRコードを提示してください。Wiener Linienのスタッフの方が端末でQRコードを読み取ってチェックします。
私は1年以上住んでいて日常生活で使うトラムや地下鉄でチケットの提示を求められたことは2回程度しかありません。空港とウィーン市内を結んでいるCATを使ったときは毎回チェックされました。使う路線によってチェックされる頻度は異なりますが、チケットを持参していない(忘れた)場合は罰金になるので注意してください。
チェックされる場合、バスは車内で、トラムや地下鉄では駅の改札または駅の出口に赤いチョッキを着たスタッフが来ます。