ウィーン国際空港は、ヨーロッパで有数のハブ空港です。いろんな国との就航路線がありますが、ライアン航空をはじめとする安い航空券を取ろうとすると、早朝のフライトになってしまうことも多々あります。それに限らず、乗り換えの都合で夜通し空港に待機しないといけない人もいると思います。
私は、聖パトリック日に合わせてアイルランド・ダブリンに行くため、6時10分発のライアン航空のフライトを購入しました。アイルランドがシェンゲン協定外からか、オンラインチェックインをしても空港カウンターでチェックインする必要があるらしく、少し余裕をみて4時10分、つまり2時間前には着いていたいところでした。いろいろな選択肢を検討したのですが、結局、空港泊しました。
この記事では、ウィーン国際空港の空港泊体験について紹介しようと思います。
選択肢
私の6時10分発のようなフライトを取った場合、以下のような選択肢があります。
- 空港近くのホテルに宿泊
- 夜行バス
- タクシー
- 終電で空港に向かって空港泊(以下、空港泊)
ウィーンは1時から4時の間は公共交通機関は実質動いていないので、深夜未明に空港に行きたいなら、選択肢が限られるのが現状です。
この選択肢の中で、ウィーンに住んでいながら空港近くのホテルを取るのはお金が勿体ない、かつ、せっかく安いフライトにしたのにホテル代やタクシー代がかかるのは本末転倒なので、選択肢は夜行バスまたは空港泊に限られました。
夜行バスは、ウェストバンホフ(Westbahnhof)駅または中央駅(Hauptbahnhof)から空港まで、1日に限られた本数(1、2本程度)出ています。
しかし、電車での行き方は、何度かウィーンペディアでも紹介しているぐらい乗り慣れていたので、終電で空港に向かうことにしました。
空港までの終電
空港までの終電は、執筆時点(2024年3月15日)だと、ウィーンレンベグ(Wien Rennweg)駅から0時51分発1時11分着の便があります。
私はこの便で行きました。つまり、どんなに遅い便でも、1時ぐらいには空港に着くことになります。
空港泊
空港に着いてから、重要になる情報をまとめます。
ターミナル1のチェックインカウンター前またはターミナル3のロビーまたはチェックインカウンターで宿泊する人が多い
ターミナル1ではチェックインカウンター前、ターミナル3ではロビーまたはチェックインカウンター付近に人が多かったです。
参考までに、2024年3月15日1時時点のターミナル1のチェックインカウンター前の様子です。このときはあんまり人がいませんでした。
一方で、ターミナル3はこんな感じです。こちらはロビーです。
そして、こちらはターミナル3のチェックインカウンター付近です。少し見づらいですが、左前のベンチとチェックインカウンター奥のベンチに人がぽつぽついました。
待っている人は一人から家族連れまで多種多様で、無防備に寝てる人や清掃・工事・店舗の人がいるので、治安の良さそうな雰囲気でした。
自動販売機で飲み物やお菓子・サンドイッチは買える
海外にしては珍しく、自動販売機が多い印象でした。
ウィーン国際空港の公式ページに詳細がありますが、5時からカフェなどが開店します。21時ぐらいにはすべて閉店しています。それまでにお腹が空いてしまったら、自動販売機に頼るしかないです。
コーヒーマシンやジュースなどの自動販売機だけではなく、ちょっとしたお菓子やサンドイッチが売られていました。販売機はどちらもターミナル1、ターミナル3およびその間の移動経路にも存在し、飲み物と軽食には困らなそうです。ちなみにサンドイッチはオーストリアのスーパーのBILLAのもののようです。
コーラは2.5ユーロ、サンドイッチは3ユーロでした。
飲み物はスーパーで買うよりは高めで、サンドイッチは大して変わりません。「飲み物だけ自動販売機価格」と覚えておきましょう。
地べたで過ごす人もいる
ベンチが足りないからではなく、おそらく横になったり、足を伸ばせたりできるという理由で地べたを選んでいる人が多い印象でした。
ベンチが見つからなかったときや寝たいときは、地べたに座ったり、寝たりしても、何も不自然ではない様子です。
例えば、ATMの横で、爆睡している2人組などもいました。
人が増えてくる時間はターミナルによって異なる
ターミナル1は3時前から人が増えてきますが、ターミナル3は4時ごろから人が増えてきます。
もしフライトなどが比較的遅めなのであれば、ターミナル3に滞在すると、比較的落ち着いて過ごせるのではないかと思います。
ベンチはいろんな場所に点在していて空いている
どちらのターミナルでも、ベンチいろんな場所に点在していて、1つの場所にまとまっていないです。
(個人的にもっとも人気そうな)ターミナル3のコンセント付きおしゃれベンチすら、私が行った日は空いていました。
例えば、ターミナル3前は、1階および2階にベンチがあり、最も少ないもので2席
から(見つけた範囲だと)30席ぐらい
まで、座席がまとまっている場所があります。空港チェックインカウンターの前、過ぎたあと、ロビーの中央や電光掲示板の近くなど、あらゆるところにベンチがあります。
コンセントがあるベンチは限られる
コンセントがあるベンチは、非常に少ないです。私が使ったターミナル3前ロビーの椅子にもコンセントはあったのですが、口数もすくなく、隣の人にずっと使われていました。
地べたに座る場合はもっと選択肢があります。例えば、左下のところにコンセントが一口あって、このようなコンセントの前に座っている人もいました。
しかし、体感としては、空港の広さにしてはコンセントの数は少なく、見つけるのは至難の技です。
インターネットは高速
びっくりしたのが、インターネットが非常に高速であることです。
10MbpsあればYoutubeなどの動画コンテンツは支障なく見れ、20Mbpあれば超快適に見れる、とよく言われますが、ウィーン国際空港でスピードテストを行った結果がこちらです。
上り92Mbps下り40Mbps!これはスロベニア・リュブリャナとウィーンの間の計測なので、日本のサイトにアクセスしたら、これより少し遅くなると思います。ですが、人によっては、ご自宅のインターネット環境より快適なのではないかと思います。
(夜間でインターネットを使う人が少ないからかもしれないですが)こんな快適なWi-Fiを提供する空港は初めてです。ただし、セキュリティレベルが比較的低いので、公共Wi-Fiであることに留意してください。ただし、無制限に使うことができます。
空港外は何もなく陰湿
空港の外は、少し陰湿な様子でした。この画像はiPhone 15 Proで撮影したもので、実際はもっと暗いです。
ものが多く、工事をやっていたりとあまりいい印象ではありませんでした。
感想:数時間なら全然いける
治安のいい街として知られるウィーンですが、空港内もとても治安が良さそうな雰囲気で、清潔で、インターネットが高速で非常に快適でした。
またベンチの数が多いからか、(コンセントが少し少ないかなと思いつつも)混んでなくて、いざというときには頼れそうでした。軽食や飲料の自動販売機もあり、トイレもきれいなので困ることはありませんでした。